【文法】should / must の「推量」の違い
こんにちは。
さて違いを紹介する前に,shouldの用法は皆さんよくご存知の以下2つだと思います。
- 〜した方がいい(「〜すべき」は少し強い表現)
- 〜のはずだ
英語がある程度話せるようになってもなかなか日本語が抜けないという方はいるのではないでしょうか。僕もまだまだペラペラには及ばず,日本語を介して英語を話してしまったりしています。なかなか難しいものです。。
特に僕はshouldの「〜のはずだ」を使う時,ずっと日本語が先に思い浮かんで使っていました。なんとか日本語を介さないで話せないかなとずっと悩んでいたところ,頭の中の映像とshould「〜はずだ」を一致させ,日本語を介さずともshouldを使える一つのコツに気がつきました。まずそのコツを紹介したいと思います。
僕は,should「〜のはずだ」が使われる場面を常に観察し,それを使う話者の頭の中はどんな映像が浮かんでいるのかずっと考えてきました。そこで気づいたコツというのは,shouldを使う時,話者は頭の中で「過去の経験(通常の状態)をもとに判断し,予測している」ということです。
具体的にみていきましょう。
僕が図書館で勉強をしている時,ある人が本を探して,受付の人に本の場所を尋ねていました。そこで受付の人がいった言葉が「It should be over there.」でした。日本語に直すと「そこにあるはずだ」ということです。
受付の人は毎日本を管理しているため,どんな本がどこにあるかを把握しています。つまり,質問を受けた時の頭の中は,過去の出来事として,その本を片付けた位置を思い浮かべているか,常にそこに配置されているという情報を知っているかの二つになります。何れにせよ,未来ではなくその過去の状態を元に判断し,本の場所を予測していることが分かります。
他の例を見てみましょう。
ある同僚が金曜日に会社にくるかどうかを尋ねたとき,He should be here.と言われました。この時の話者の頭の中は,その同僚から特に明日休むとも聞いていないし,金曜日はいつも会社に来ているという過去の事実が頭の中に浮かんでおり,それを元に判断して「彼はくるはずだ」と予測しています。
以上のようにshouldの「〜のはずだ」というのは「過去の経験(通常の状態)をもとに判断して,予測している」ということです。
これを知っておくことでmustの推量「〜に違いない」と区別して使うことができます。mustの推量の場合,過去の状態をもとに判断せず,あくまで今その時を起点にしたあなたのただの予想になります。
例えば,ものすごい美味しそうな料理の話をされたとします。そして,「絶対それ美味しいやん!」と思えば,it must be deliciousとなります。これは別に過去の経験をもとに判断しているのではなく,今得た情報をもとにあなたの予想を述べているだけになります。
整理すると,話者の頭の中は
- should 「〜のはずだ」:過去の経験(通常の状態)をもとにした予測
- must「〜に違いない」:今その時を起点にした予想
になります。
should / mustの「推量」を使うとき,これらの違いがあるということを覚えておくと,判断基準となり日本語を介さずスムーズに使用することができるようになります。また読むときも文章のニュアンスを理解しやすくなると思います。
日本語の「〜のはずだ」「違いない」だけ覚えておくといつまでたっても日本語が抜けないと思うので,ぜひあなたが使うとき「過去」をもとにしているのか,「今」をもとにしているのかを意識して使ってみてください。なんとなく感覚が掴めてくると思います。
当たり前のことかもしれませんが皆さんの参考になれば幸いです!それでは!